2026年6月株主総会シーズンの総括(前編)

機関投資家の議決権行使基準の厳格化が進むも全体賛成率は改善

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  • コーポレート・アドバイザリー部 主任コンサルタント 吉川 英徳
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サマリー

◆2026年6月株主総会シーズン(2025年7月~2026年6月)が終了し、各社の議案賛成率の開示が出揃った。本稿では、2026年6月株主総会の議決権行使結果を踏まえ、当株主総会シーズンを総括する。

◆2026年6月株主総会シーズンにおいても、昨シーズンと同様に機関投資家による議決権行使基準の厳格化が進んでいる。一方で、会社側の対応も進んでおり、主要500社の株主総会の議決権行使結果の分析では、全会社提案議案の平均賛成率は95.6%と高水準で推移しており、前年と比較しても改善傾向となった。

◆一方で、経営トップの取締役選任議案においては、「不祥事」「低ROE」「過大な政策保有株式の保有」といった主要な論点に対し、引き続き、機関投資家の厳しい視線が集まっている。主要企業500社の議決権行使結果の分析では、経営トップの取締役選任議案について、約6割の企業で賛成率90%以上を確保している一方で、約1割の企業では賛成率80%未満となっている。また、賛成率が50%台・60%台にとどまるケースもみられるようになってきている。

◆株主提案については、2026年6月株主総会シーズン全体では139社と前年と概ね同水準となった。アクティビスト投資家等による株主提案数は73社(前年66社)と過去最多を更新する一方で、本年度は環境NGO等による気候変動対応を求める株主提案が1社にとどまり(前年は7社)、株主提案数としては前年を下回る結果となった。なお、2026年6月開催分の株主総会における株主提案の議決権行使結果(102社・子議案含む354議案)の分析からは、株主提案が可決された企業は2社(2議案)にとどまっており、株主提案に対する賛成率の平均は12.9%、中央値は8.6%であった。株主提案に対する支持は全体として限定的な水準にとどまった。

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