循環型社会形成推進基本法(循環基本法)第15条の規定に基づき、循環型社会の形成に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために定められた、循環型社会の形成に関する基本計画。循環基本計画は、環境基本法に基づく環境基本計画を基本として策定するものとされている。環境大臣が中央環境審議会の意見を聴き、資源の有効な利用の確保に係る事務を所掌する大臣と協議の上、循環型社会形成推進基本計画案を作成し、閣議決定を経て公表することになっている。2003年に第一次基本計画、2008年に第二次基本計画が定められており、現在は2013年5月に閣議決定された第三次基本計画に基づいて、各種の施策が進められている(※1)。
第三次基本計画では、資源価格の高騰や需給逼迫などにより資源制約が強まるとの予想等を踏まえ、リサイクルより優先順位が高い2R(リデュース・リユース)を進めることが重視されている。また、東日本大震災等を契機として、「今後はより一層、環境保全と安全・安心を重視した循環の実現を図っていく必要がある」としており、以下の6項目を取り組むべき課題と認識している。
(1)2Rの取組がより進む社会経済システムの構築
(2)循環資源の高度利用と資源確保
(3)安全・安心の確保
(4)循環型社会・低炭素社会・自然共生社会づくりの統合的取組と地域循環圏の高度化
(5)廃棄物の適正処理
(6)国際的取組
第三次基本計画には、「循環型社会形成に向けた取組の中長期的な方向性」も示されており、2030年頃までに、以下のような循環型社会の形成を目指すとしている。
1.自然界における循環と経済社会における循環が調和する社会
2.3R型ライフスタイルと地域循環圏の構築
3.資源効率性の高い社会経済システムの構築
4.安全・安心の実現
5.国際的取組
第三次基本計画では、第二次基本計画に引き続いて、循環型社会形成のために以下の指標が置かれており、目標を設定する各指標を補足する観点から、補助的な指標も定められている。これまでの取り組みにより、第二次循環基本計画で定めた目標を既に前倒しで達成しているものもあり、第三次基本計画では、指標の目標設定水準が引き上げられている。
①「入口」:資源生産性=GDP÷天然資源等投入量
数値目標:資源生産性を2020年度に46 万円/トンにする(2015年度:42万円/トン)
②「循環」:循環利用率=循環利用量÷(循環利用量+天然資源等投入量)
数値目標:循環利用率を2020年度に17%にする(2015年度:14~15%)
③「出口」:最終処分量= 廃棄物最終処分量
数値目標:最終処分量を2020年度に17 百万トンにする(2015年度:23百万トン)
(カッコ内は第二次基本計画の目標)
(※1)「第三次循環型社会形成推進基本計画の閣議決定及び意見募集(パブリックコメント)の結果について(お知らせ)」環境省(平成25年5月31日:報道発表資料)
(2012年9月6日掲載)
(2013年6月4日更新)
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連キーワード
執筆者のおすすめレポート
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
上場オーナー企業と公開買付制度・大量保有報告制度の見直し
2026年5月1日に大量保有報告書等の提出義務が発生する場合も
2026年05月15日
-
デジタルアイデンティティ・デジタルクレデンシャルをめぐる取組みと実装技術の論点整理(第1部)
デジタルアイデンティティの基本像と、EUDIウォレットにみる制度化・実装動向
2026年05月14日
-
熊谷亮丸の経済・金融 Foresight 何故、わが国では潜在成長率が低迷しているのか?
高市政権は成長戦略を強化する方針だが、①労働、②資本、③TFP(全要素生産性)という3つの要素をバランス良く底上げする必要
2026年05月13日
-
AIが変える議決権行使助言業
中立性・客観性確保のための利用を訴求へ
2026年05月13日
-
中東リスクがASEAN進出企業に与える影響の差は、どのように生じているか?
2026年05月15日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

