サマリー
◆2022年12月16日に自由民主党・公明党は「令和5年度与党税制改正大綱」(以下、大綱)を取りまとめた。大綱では、NISAの抜本的拡充の全容が明らかとなった。
◆改正後のNISAの主なポイントとしては、①NISA制度の恒久化、②非課税保有期間の無期限化、③累計投資上限の新設、④従来の一般NISA・つみたてNISAの一体化、⑤年間投資上限・累計投資上限の枠拡大、⑥累計投資枠の復活、⑦成長投資枠(従来の一般NISA)における投資対象の制約が挙げられる。
◆恒久化と非課税保有期間の無期限化により、NISAはシンプルで理解しやすい制度となる。年間360万円、累計1,800万円の非課税額の水準は、現役世代が積立投資をするだけでなく、高齢者が退職金を活用する際に利用でき、海外の諸制度と遜色ないものになったと評価できる。NISAの改正に加え、資産所得倍増プランに掲げられた、金融経済教育の充実など、投資未経験者を投資に踏み出せるようにする施策を実施すれば、政府目標の5年間でのNISA口座とNISAの累計買付額の倍増は実現可能だろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
「資産所得倍増プラン」により家計の資産形成は大きく前進する見通し
年末に向けた焦点はNISAの年間・累計非課税枠の金額に
2022年12月08日
-
NISAの「累計投資額の上限」をどのように設定すべきか
諸外国の制度や日本における資産形成の目標水準をもとに検討
2022年10月13日
-
金融庁のNISA抜本的拡充要望と今後の展望
非課税枠の水準によっては中間層の資産所得倍増を達成し得る内容
2022年09月02日
-
NISAの抜本的拡充による中間層の資産所得向上効果の試算
「中間層の資産所得倍増」実現には、非課税枠を現状の3倍とする必要
2022年08月24日
-
新たなアドバイザー認定制度と金融リテラシー向上を巡る議論
投資助言業の登録要件緩和と金融経済教育の推進機構の新設へ
2022年12月20日
同じカテゴリの最新レポート
-
2012~2025年の家計実質可処分所得の推計
名目賃金増で各年代とも実質可処分所得が増加トレンド入りか
2026年06月15日
-
2027年1月開始 「こどもNISA」の概要
中学生以降は教育費・生活費目的の非課税払出しが可能
2026年05月26日
-
一定の貸付用不動産を時価評価に
2026年度税制改正大綱解説(4)貸付用不動産の財産評価
2026年03月27日
最新のレポート・コラム
-
2026年5月全国消費者物価
エネルギーのマイナス幅縮小も、食料等の非耐久財の伸び率は縮小
2026年06月19日
-
「食料品の消費税率1%+中低所得勤労者への所得連動給付」案が軸に
先行導入の所得連動給付は年間給与所得対比+0.4%程度の可能性
2026年06月19日
-
中東向け乗用車輸出の激減は日本経済のリスクとなるか
国内販売と他地域向け輸出が生産下支えも、代替ルート開拓が課題
2026年06月19日
-
投資信託へのプライベートアセットの組入れ
制度設計上の論点と欧州・長期投資ファンド(ELTIF)からの示唆
2026年06月18日
-
AIガバナンスの深化とフィロソフィ経営
2026年06月19日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

