2017年12月18日
サマリー
◆2017年5月29日、日本版スチュワードシップ・コードの改訂版が公表された。その中には、重要な改訂項目の一つとして、運用機関のガバナンス体制が盛り込まれている。
◆改訂版SSコードは、運用機関に対して、顧客・受益者の利益の確保や利益相反防止のため、例えば、独立した取締役会や、議決権行使の意思決定や監督のための第三者委員会などのガバナンス体制を整備することを求めている。
◆上場運用機関については、既に会社法やコーポレートガバナンス・コードを通じて、(独立)社外取締役の選任や、任意の諮問委員会の設置などが求められている。それに対して、金融グループの100%子会社など非上場の運用機関の場合、必ずしもこうしたガバナンス体制が明示的に要求されていたわけではなかった。今後、親会社等からの独立性が実効的に担保されるような体制整備が求められる。
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