米国、株式の評価損益はP/L計上へ

米国の新しい金融商品評価方法案 その2

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2011年03月10日

  • 吉井 一洋

サマリー

◆2月15日のレポートで報告したとおり、米国のFASB(財務会計基準審議会)は、金融資産の評価方法について、時価評価し、時価の変動を当期損益に計上する(FV-NI)もの、時価の変動をOCI(「その他の包括利益」)に計上(FV-OCI)するもの、償却原価で評価するものに分類する案を検討中である。

◆3月2日の審議会で、市場性のある株式については、FV-NIに分類することを決定した。したがって、わが国の政策投資株式や持ち合い株式のようなものも、時価の変動はOCIには計上できず、当期損益に計上することになる。

◆市場性の無い株式については、公開企業が保有している場合は、FV-NIで評価し、非公開企業が保有する場合については、取得原価(減損あり)で評価する。

◆金融負債については、プレーンバニラのもの(コア預金及び自社の負債)は企業の事業戦略に応じてFV-NI又は償却原価で評価する(通常は償却原価)。

◆FASBは引き続き、金融商品の性格に基づく分類基準、事業戦略基準、これらの基準のハイブリッドな金融商品への適用などについて引き続き議論する。2011年第2Q(4~6月)中に新基準を公表する予定である。

本レポートは、サマリーのみの掲載とさせて頂きます。

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