ASBJ、債券の時価会計緩和の公開草案公表

時限措置。「その他」から「満期」は稀な場合のみ。10.1 からの適用可能

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2008年11月14日

  • 吉井 一洋

サマリー

◆2008年11月13日に、ASBJ(企業会計基準委員会)は、実務対応報告公開草案第29号「債券の保有目的区分の変更に関する当面の取扱い(案)」を公表した。

◆公開草案で示された内容は、次のとおりである。
・「売買目的」から「その他」、「売買目的」から「満期保有」、「その他」から「満期保有」への分類の変更は、「稀な状況」においてのみ認める。分類の変更は2010年3月31日まで認める。
・振替の時期について遡及適用(例えば2008年10月1日から適用)も認める。ただし、その場合の変更の会計処理は、2008年12月31日までに行う。
・分類を変更した債券については所定の注記を求める。

◆ASBJでは11月28日までにコメントを募集して審議し、年内に最終的な実務対応報告を公表する予定である。金融機関からは「その他」から「満期保有」への分類変更を「稀な場合」に限定せずに認めるべきとのコメントが多数寄せられることが予想される。このような分類変更に反対する財務諸表利用者(投資家等)からも多数のコメントが寄せられることを期待したい。

本レポートは、サマリーのみの掲載とさせて頂きます。

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