EU、日本企業に追加開示等を義務付け

EU で進む第三国GAAP の同等性評価プロジェクト(4)

RSS

2005年07月07日

サマリー

◆ CESR(欧州証券規制委員会)は、2007年以降、日本企業がEUで行う資金調達において、日本の会計基準に基づき作成した財務諸表を使用する場合には、補完計算書の作成や追加開示を義務付けることとする内容の意見書を公表した。

◆ 2005年4月に公表された意見書(案)から大きな変更はない。意見書が、日本の会計基準と国際会計基準との差異のうち、特に影響が大きいと指摘しているのは、わが国の企業結合会計では持分プーリング法の適用が容認されている点などの3点である。この3点については、補完計算書の作成が必要と指摘している。

◆ 意見書の内容は、EC(欧州委員会)が最終採択(2005年12月末までに行われる予定)をもって確定するが、今回の意見書の公表により、EU で資金調達を行うわが国企業にとって新たな負担が発生することがほぼ確実となった。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。