サマリー
◆2025年の米国金融市場を振り返ると、大きな話題の一つとなっていたのが、プライベート市場への投資熱の高まりである。民間の調査によると、プライベートクレジットの市場規模は、2024年末時点で3.5兆ドルに上り、前年(3.0兆ドル)から17%増加したという。
◆もっとも、こうした市場規模の拡大にもかかわらず、個人投資家の大半が、プライベート市場への投資ができない状況にあるという。
◆そこで、第二次トランプ政権は、規制緩和により、分散投資や長期的なリターン期待の観点から、プライベート市場へのアクセスを拡大している。
◆具体的には、401kのPEファンド運用解禁、ファンドの「15%ルール」撤廃、銀行によるレバレッジドローンの基準緩和を実現している。
◆また、これらとは別に、プライベート市場へのアクセスが可能な「適格投資家」の範囲拡大を上院で審議している。
◆2008年の金融危機がすでに証明している通り、プライベート市場でレバレッジを拡大することのリスクは極めて高い。
◆ここで問題となるのは、プライベート市場の資産は、データが乏しく、バリュエーションが極めて困難という点である。その価格の不透明さが、とりわけ市場のストレス時に買い手不在を招き、流動性の枯渇をもたらす最大の要因となる。
◆現状よりも頻繁なバリュエーションが可能となれば、401kのスポンサー企業が実際にプライベート市場の資産を投資対象として採用することが容易になるだろう。
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