サマリー
◆2018年1月の非農業部門雇用者数は前月差+20.0万人と前月から増加幅が拡大し、市場予想(Bloomberg調査:同+18.0万人)を上回った。過去分に関して、2017年12月分が上方修正される一方で、11月分が下方修正され、2ヵ月合計では▲2.4万人下方修正されたことも併せて考えると、概ね市場予想に沿った内容であったと言える。
◆家計調査による1月の失業率は前月から横ばいの4.1%と、市場予想通りの結果となった。失業率は引き続き低水準で推移しており、労働需給は非常にタイトな状況が続いている。
◆今回の雇用統計において、サプライズとなったのは賃金動向である。1月の民間部門の平均賃金は、前月比+0.3%となり、市場予想(同+0.2%)を上回った。加えて、過去分が修正された影響もあり、民間部門時給の前年比変化率は+2.9%と、市場予想(同+2.6%)を大きく上回る、2009年6月以来の高い伸びとなった。
◆労働需給のひっ迫が続くことで、今回、加速が見られた賃金上昇率は先行きも緩やかな加速が続くと見込む。企業による労働力不足に対する懸念は一層高まっており、活用できる労働力が限られる中で、賃金上昇圧力は着実に強まっている。加えて、税制改革を受けて、賃上げや一時金の給付を検討する企業が増えていることが伝えられており、こうした動きの広がりは賃金上昇率の加速を後押しする要因となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
FOMC 4会合ぶりに金利据え置きを決定
政治的介入で金融政策運営は一層見通しづらい
2026年01月29日
-
デジタル通貨覇権競争の幕開けと次世代決済の展望
『大和総研調査季報』2026年新春号(Vol.61)掲載
2026年01月26日
-
米国経済見通し 犠牲になるのは財政
中間選挙を控え、オバマケアの税額控除の期限を再延長か
2026年01月21日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

