米国の労働市場は堅調な量的改善が続く

2014年6月の米雇用統計:ただし質的改善は道半ば

RSS

2014年07月04日

  • 笠原 滝平
  • 土屋 貴裕

サマリー

◆2014年6月の非農業部門雇用者数は前月差28.8万人増と、前月(同22.4万人増)から増加幅が拡大し、6ヵ月平均も再び20万人台へ。雇用の量的改善は着実に進んでいることが示された。


◆労働参加率は横ばいであったが、就業者数が増加したことにより、失業率は6.1%と前月から0.2%ポイント低下した。長期失業者の減少も進んでいる。


◆ただし、就業者数の増加はパートタイム就業者数の増加によってもたらされており、パートタイムの職しか見つけられなかった者の比率は高止まったままである。賃金上昇率も抑制されており、労働市場の需給は十分に引き締まったとは言えない。雇用環境の量的改善が進んでいるが、質的改善は道半ばである。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。