サマリー
◆5月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と3カ月連続で同水準だった。失業者数は3カ月ぶりに減少した一方、就業者数は4カ月ぶりに増加して4カ月ぶりに統計開始以来過去最高を更新した。
◆5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍(前月差▲0.02pt)と3カ月ぶりに低下した。新規求人倍率は2.14倍(同▲0.10pt)と2カ月連続で低下した。新規求人数の大幅な減少が目立った。
◆先行きの雇用環境は緩やかに改善するとみているものの、トランプ米政権による高関税政策(トランプ関税)の動向や、それによる国内の企業収益や労働需要への影響がリスク要因となる。足元の動向を見る限りでは、失業率が横ばい傾向を維持するなど、雇用環境に大きな変化は見られない。だが、世界経済の悪化により日本からの輸出が下押しされ、企業収益が下振れすれば、雇用調整に踏み出す企業が増加する可能性がある。
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