サマリー
◆2024年10月の機械受注(船電除く民需)は前月比+2.1%とコンセンサス(Bloomberg調査:同+1.1%)を上回り、4カ月ぶりに増加した。業種別では非製造業(船電除く)からの受注額は小幅に減少した一方で、製造業の増加幅が大きかった。内閣府は機械受注の基調判断を、「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に据え置いた。
◆製造業からの受注額は、5カ月ぶりに増加した。電気機械やパルプ・紙・紙加工品などの業種からの受注が増加した。他方で、非製造業からの受注額は2カ月ぶりに減少した。通信業や金融業・保険業といった業種からの受注が軟調だった。
◆先行きの民需(船電除く)は、緩やかに増加するとみている。企業の設備投資意欲が旺盛な中、先送りされてきた更新投資などの増加が期待される。他方で、人手不足を背景とした工期の遅れや、資本財価格の高止まりなどを背景に、設備投資の進捗が遅れる可能性には注意が必要だ。
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