2024年9月機械受注

7-9月期の民需(船電除く)は見通しに届かず2四半期連続で減少

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2024年11月18日

  • 石川 清香

サマリー

◆2024年9月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲0.7%と、増加を見込んでいたコンセンサス(Bloomberg調査:同+1.5%)に反して3カ月連続で減少した。業種別では、製造業からの受注額は小幅に減少した一方で、非製造業(船電除く)は増加した。内閣府は機械受注の基調判断を、「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に据え置いた。

◆製造業からの受注額は4カ月連続で減少した。電気機械や業務用機械などからの受注が減少した。非製造業からの受注額は2カ月ぶりに増加した。通信業やリース業からの受注が増加した。

◆7-9月期の民需(船電除く)は前期比▲1.3%と、6月時点の企業見通し(同+0.2%)に反して2四半期連続で減少した。特に製造業(同▲7.2%)は見通し(同+2.4%)を大幅に下回った。人手不足などを背景に設備投資が先送りされている可能性がある。非製造業(船電除く)(同+1.4%)は、大型案件があったこともあり、見通し(同+1.1%)を上回った。

◆先行きの民需(船電除く)は、緩やかに増加するとみている。企業の設備投資意欲が旺盛な中、先送りされてきた更新投資などの増加が期待される。他方で、人手不足を背景とした工期の遅れや、資本財価格の高止まりなどを背景に、設備投資の進捗が遅れる可能性には注意が必要だ。

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