サマリー
◆2022年6月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+2.2%と、伸び率は前月から0.1%pt上昇した。エネルギーによる押し上げ圧力が弱まる一方、食品・外食による押し上げ圧力が強まる、という構図が続いている。
◆全国コアCPIの財・サービス別の寄与度の前月からの変化を見ると、エネルギーが引き続き低下したものの、食品関連の品目が上昇したことで、生鮮食品を除く非耐久消費財全体の寄与度は上昇した。また耐久消費財、半耐久消費財、サービスも小幅に上昇した。
◆今後も引き続き輸入物価上昇の影響が消費者物価を押し上げるだろう。財価格だけでなくサービス価格も、外食をはじめとした輸入物価の動向に影響を受けやすい品目を中心に上昇が続く可能性が高い。他方、燃料油価格激変緩和補助金などの政策が急激な物価上昇を抑制し、コアCPIは前年比+2.0%前後で推移するとみている。ただし、輸入物価の動向次第では更なる上振れの可能性も存在する。
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