2021年10-12月期GDP(1次速報)

経済活動の再開や自動車の増産などにより前期比年率+5.4%

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2022年02月15日

  • 経済調査部 シニアエコノミスト 神田 慶司
  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉

サマリー

◆2021年10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+5.4%(前期比+1.3%)と市場予想をやや下回った。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、経済活動が再開されたことで、外食や旅行、娯楽関連を中心に個人消費が回復した。さらに、部品不足の影響の緩和による自動車の増産が輸出や耐久財消費、設備投資を押し上げた。

◆2022年3月に経済活動が再開されるとの想定の下、1-3月期の実質GDP成長率を前期比年率+0.3%と見込んでいる。オミクロン株が国内で流行し、まん延防止等重点措置が多くの地域に適用されたことで、人出は大幅に減少した。感染拡大の影響で供給制約が強まり、資源価格も上昇している。個人消費は前期比で減少する可能性が高いものの、輸出や設備投資、政府消費などが増加することで、実質GDPは小幅のプラス成長となる見込みである。実質GDPが感染拡大前(2019年10-12月期)の水準を回復するのは2022年4-6月期とみている。

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