サマリー
◆2021年8月6日に公表された2020年基準の消費者物価指数(CPI)の前年比変化率は従来の2015年基準から大幅に下方改定された。2021年6月における全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比▲0.5%と、基準改定後に0.7%pt低下した。「通信料(携帯電話)」の算出方法が変更されたことによる指数の低下(モデル式効果)と、同品目のウエイトの上昇などが同時に発生したことが主因である。
◆特殊要因を除いた基準改定後のコアCPIは2021年2月以降、前年を上回って推移しており、物価の基調がデフレ期に戻ったわけではない。日本銀行による物価の基調判断に修正を求める内容ではないため、今回の基準改定が金融政策に与える影響は限定的とみている。
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