サマリー
◆【企業部門】2021年3月の輸出や生産は2ヶ月ぶりに増加した。輸出数量指数は前月比+5.8%だった。中国の春節時期のずれ込みや米国の記録的な寒波などで低下した前月からの反動で自動車を中心に増加した。鉱工業生産指数は同+1.7%であった。海外需要の増加や2月の福島県沖地震による部品供給不足の解消などを受け、自動車工業が全体を押し上げた。第3次産業活動指数は同+1.1%と5ヶ月ぶりに上昇した。2度目の緊急事態宣言の全面解除を背景に、娯楽などを含む「広義し好的個人向けサービス」などが上昇した。
◆【家計部門】2021年3月の消費、雇用、賃金はまちまちの内容であった。二人以上世帯の消費額は前月比+7.2%と2ヶ月連続で増加した。2度目の緊急事態宣言が全面解除されたことを受け、サービス消費などが全体を押し上げた。雇用・所得関連指標では、完全失業率が2.6%と前月から0.3%pt低下した。ただし就業者数が13万人減少し、労働参加率が低下するなど芳しくない内容であった。有効求人倍率は1.10倍と、宣言解除を受けて小幅に改善した。現金給与総額は前年から横ばいであった。
◆【四半期指標】2021年1-3月期の実質GDP成長率(1次速報)は前期比年率▲5.1%(前期比▲1.3%)であった。2度目の緊急事態宣言の発出により個人消費を中心に落ち込んだ。また設備投資は、大幅に増加した20年10-12月期からの反動などにより減少した。一方、輸出は財・サービスともに増加した。とりわけ財輸出の増加が顕著で、半導体需要の高まりや世界的な設備投資の回復を背景に情報関連財や資本財がけん引役となった。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
経済指標の要点(3/18~4/14発表統計)
2026年04月14日
-
インバウンドに忍び寄る外部ショック
中国人旅行客減少下でも堅調だが、中東情勢緊迫化の影響に要注意
2026年04月09日
-
日本は国際的な人材獲得競争で勝てるのか
外国人労働者の増加継続を見込むも経済下振れと円安がリスク要因
2026年04月07日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

