サマリー
◆11月の機械受注(船電除く民需)は前月比+18.0%と、コンセンサス(同+2.9%)を大幅に上回った。前月比で増加したのは5ヶ月ぶりである。製造業は同+0.6%と小幅ながら4ヶ月ぶりに増加した。鉄鋼業やその他輸送用機械からの受注が増加に寄与した。非製造業(船電除く)は同+27.8%と2ヶ月ぶりに増加した。運輸業・郵便業からの大型受注が2件あり、この影響を除くとほぼ横ばいである。製造業、非製造業ともに11月は増加に転じたものの、特殊要因を除き、均してみれば減少基調である。
◆外需は前月比▲11.5%となった。重電機、電子・通信機械等の受注の減少が全体を下押しした。外需は減少基調が続いており、2016年8月以来の低水準まで落ち込んだ。
◆先行きの民需(船電除く)は、緩やかに減少すると予想する。製造業では電気機械など一部の業種の受注の回復が下支えするとみられるが、世界経済の減速の影響を受けて緩やかな減少が続くだろう。非製造業では、業況がやや悪化する中で、受注が大幅に増加することは考えにくい。ただし業務効率化に向けた投資需要は安定して推移すると見込まれ、均せば横ばい圏での推移が続くだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年3月雇用統計
失業率は上昇するも、求人倍率が上昇するなど雇用環境は悪くない
2025年05月02日
-
消費データブック(2025/5/2号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2025年05月02日
-
2025年1-3月期GDP(1次速報)予測 ~前期比年率+0.5%を予想
外需が下押しも内需は堅調/小幅ながら4四半期連続のプラス成長
2025年04月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
-
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
-
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日