2019年8月機械受注

非製造業はピークアウトも、製造業は持ち直しの動き

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2019年10月10日

  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉
  • 小林 俊介

サマリー

◆8月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲2.4%と2ヶ月連続で減少し、コンセンサスを下回った。業種別に見ると、製造業は同▲1.0%と2ヶ月ぶりに減少した。前月まで2ヶ月連続で大幅に増加していた非鉄金属で反動減が見られたほか、自動車・同付属品、鉄鋼業などで減少した。一方、非製造業(船電除く)では同▲8.0%と7月に続き大幅に減少した。情報サービス業や通信業などで大きく減少している。非製造業は前月までの高水準からピークアウトした格好だ。

◆外需は前月比+21.3%と大幅に増加した。原動機、電子・通信機械等の受注が増加した。中国を中心とした世界的な景気減速や米中貿易摩擦による先行き不透明感を受け、外需は前月まで2016年頃の低水準にあったが、8月は2019年春頃の水準まで一旦回復した。

◆先行きの民需(船電除く)は、一進一退を続けながらも、緩やかに増加するとみられる。世界経済の減速を受けながらも、半導体市場の回復を追い風に、製造業は横ばいの動きを続けるとみられる。非製造業においては、人手不足に対応するための合理化・省力化投資などの底堅い需要が見込まれる。

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