2019年5月機械受注

4ヶ月ぶりに減少も、均してみれば内需はほぼ横ばい

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2019年07月08日

  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉
  • 小林 俊介

サマリー

◆5月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比▲7.8%と4ヶ月ぶりに減少した。製造業は同▲7.4%と2ヶ月ぶりに減少した。業種別に見ると、前月に大幅に増加した造船業、はん用・生産用機械などが反動減となった。他方、情報通信機械では大型の受注があったとみられ、これらの反動減を緩和した。非製造業(船舶・電力を除く)も同▲9.0%と3ヶ月ぶりに減少した。これまで3ヶ月連続で増加した運輸業・郵便業が全体を押し下げた。ただし、大型連休の影響があった可能性もあり、4、5月で均してみると製造業は3月と比べて+12.0%、非製造業(同)は同▲3.4%と、それほど大きな減少方向への転換があったとは言えないだろう。

◆外需は前月比▲0.8%と2ヶ月連続で減少した。前月の大幅減から続けて減少となり、水準としては低い推移が続いている。

◆先行きの機械受注は、緩やかに減少すると予想する。製造業は世界経済の減速の影響を受けて生産の稼働率が下がることを見通して、受注は弱い動きが続くだろう。一方で、相対的に輸出依存度の低い非製造業において人手不足に対応するための省力化投資などの底堅い需要が期待されるため、受注全体では緩やかな減少にとどまるとみている。

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