サマリー
◆2013年3月の日銀短観では、広い業種で業況の改善が見られ、景気の持ち直しを確認する内容であった。ただし、業況判断の改善幅は総じて市場コンセンサスを下回ったこと、中小製造業の業況が事前予想に反して悪化していること、設備投資計画が下振れしたことといった、懸念材料も散見された。
◆大企業・製造業の「業況判断DI(最近)」は▲8%ptと前回(▲12%pt)から改善したものの、市場コンセンサス(▲7%pt)を下回った。製商品需給判断を見ると、国内、海外ともに改善しており、国内外需給の改善が業況判断を押し上げた。
◆大企業・非製造業の「業況判断DI(最近)」は+6%ptと前回調査(+4%pt)から改善したものの、市場コンセンサス(+8%pt)を下回った。製造業の業況改善を受けて、物品賃貸、対事業所サービスといった企業関連業種で改善が見られた。一方、家計関連に関しては、小売、宿泊・飲食サービスが改善したものの、対個人サービスは悪化しており一進一退。
◆2013年度の大企業・全産業の売上計画は、前年比+1.1%、経常利益計画は前年比+6.4%となった。製造業の高い伸びが全体を押し上げる計画となっている。2013年度の想定為替レート(大企業・製造業)は85.22円/ドルと、足下の為替水準からすると保守的な前提となっていることから、輸出向け売上に関しては上振れ余地が大きく、利益計画は、今後上方修正されていく公算が大きい。
◆大企業・全産業の2013年度の「設備投資計画(含む土地、除くソフトウェア)」は、前年比▲2.0%となった。業種別に見ると、製造業が同▲0.7%、非製造業が同▲2.6%と、製造業、非製造業ともに減少を見込んでいる。生産・営業用設備判断DI(全規模・全産業)は+6%ptと、前回調査から横ばい、先行き(4%pt)に関してもわずかに改善を見込んでいるものの、改善幅は限定的に留まっており、設備投資に関しては依然慎重な姿勢が続いている。
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