サマリー
◆物価は横ばいの推移: 7月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比▲0.3%となり、市場コンセンサス通りとなった。季節調整値を見ると、全国コアCPI、全国コアコアCPIは前月比+0.0%となり、物価は横ばいで推移している。
◆財・サービス別動向:原油価格の下落で、ガソリンが大きく下落し、エネルギーの押し上げ幅が縮小した。他方、耐久財、半耐久財は押し下げ幅が若干縮小している。サービスに関しては、外国パック旅行が前年比で下落し、物価の押し下げ要因に転じている。
◆今後の見通し:東京都区部の動きから、8月の全国コアCPIは前年比▲0.2%程度になると予想している。物価の基調は依然弱く、全国コアCPIは当面、ゼロ%付近を推移することとなるだろう。米国で続いた高温・乾燥による干ばつの被害は深刻で、穀物の国際価格は高止まりの様相を呈している。世界的に食料価格が高騰した2007-08年時には、国内外の経済が堅調であったことから、輸入小麦の政府売り渡し価格の引き上げにあわせ、小麦粉やその関連商品への価格転嫁が行いやすかったと言える。しかし、今回は国内外の経済の減速を背景として、2007-08年時よりも不確実性が高まっている。その点に鑑みると、今回の国際的な穀物価格高騰による関連製品への価格転嫁は難しいと考えられるため、物価への影響は限定的となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
AI脅威論にどう向き合うべきか
安全確保と開発競争の両立に向けた企業間協調の可能性と限界
2026年10月09日
-
2026年8月消費統計
耐久財とサービスが弱く、総じて見れば前月から減少
2026年10月09日
-
平均1,177円となる2026年度の最低賃金、審議の透明性などに課題
審議内容は過半数の地域で非公開/欧州型目標の検討加速も必要
2026年10月08日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

