サマリー
◆中国国家統計局によると、2024年1月~9月の実質GDP成長率は前年同期比4.8%(以下変化率は前年比、前年同期比)であった。2024年の政府成長率目標は5.0%前後であるが、大きな下振れは想定されておらず、下限の許容範囲は4.8%~4.9%と目される。景気減速が続く中、目標達成には黄信号が灯っている。
◆中国共産党・政府は、2024年9月下旬以降、①金融緩和、②住宅市場テコ入れ策、③株価対策、④国債増発による景気下支え、などの景気テコ入れ策を矢継ぎ早に発動もしくは予告をしている。やはり喫緊の課題は不動産不況からの脱却だ。確かに、2軒目の頭金の割合を1軒目と同じ15%以上に引き下げたことは、一部実需を刺激する可能性がある。一方で、投資目的で住宅を購入する人々にとっては、住宅価格の中長期的な先高観が台頭することが重要となろう。しかし、直近2024年9月の新築住宅価格は▲6.1%と、30カ月連続の下落となり、しかもマイナス幅が拡大している。住宅価格が中長期的に上昇するとの期待が高まるということは並大抵の話ではない。
◆2024年7月に発表された設備更新と消費財買い替えへの支援強化の政策効果や、近々発表が予想される国債増発の景気押し上げ効果もあり、2024年10月~12月は成長が加速し、2024年の中国経済は5.0%前後という政府成長率目標を達成する可能性が高い。しかし、補助金支給による設備更新や家電・自動車購入は需要の先食いの側面があり、2025年にはその反動が懸念される。大和総研では、2025年の実質GDP成長率を4.5%程度、2026年は4.2%程度と想定している。
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