2026年10月13日
サマリー
◆日本銀行(以下、日銀)が量的引き締め(Quantitative Tightening、以下、QT)を進める中、国内銀行の国債買入れ余力はどの程度かについて注目されている。QTの下、銀行の日銀当座預金(以下、日銀当預)残高は減少しており、限られた原資を何に使うかの選択はより重要になっている。本稿では、国内銀行が追加的に保有できる国債の上限値を試算した。
◆その結果、負債を新たに調達するバランスシート拡大型の追加買入れ余地の上限額は229兆円となった一方、日銀当預からの資産入替を前提とした場合は143兆円にとどまった。これは、国債の追加保有を制約する要因として、金利リスク規制よりも原資となる日銀当預の制約が重要である可能性を示唆している。
◆日銀が保有する国債残高は2040年前後までに約318兆円減少する見込みであり、国内銀行が理論上の上限まで買入れたとしても、国内銀行の買入れ額は日銀保有国債の減少見込み額の半分にも満たない。貸出や外債投資などとの競合も考慮すれば、国内銀行が国債に振り向ける資金はさらに小さくなる可能性が高い。
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