データが語るコーポレートファイナンス No.2 一括取得型自己株式取得(Accelerated Share Repurchase):採用企業の特徴と効果

コミットメントによる柔軟性低下を許容できる企業で利用が進む

RSS

サマリー

◆一括取得型自己株式取得(ASR:Accelerated Share Repurchase)は、自己株式を短期間にまとまった規模で取得することで、株主還元の確実性やコミットメントを高める手法である。近年は、採用事例が徐々に増えている。

◆ASR採用企業は、時価総額が大きく、株価リターンのボラティリティが低い傾向がある。「株価の推移を確認しながら自社株買いペースを柔軟に調整する」というオプションを放棄しても、デメリットが小さい企業が利用している可能性がある。

◆自社株買い公表後の株価リターンは、ASRとオークション型で現時点では大きな差は確認できない。一方、公表後にASRへ切り替えた企業では株価リターンが低く、株主還元へのコミットメントを強める目的でASRを採用している可能性が示唆される。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート

同じカテゴリの最新レポート