2025年01月24日
サマリー
◆日銀の財務諸表等によれば、2024年度上半期の補完当座預金制度利息(支払利息)は、3,922億円と前年同期比で約4倍に増加した。当座預金への付利金利の引き上げによって、日銀が金融機関へ支払う利息も増加したのである。
◆一方で、国債の運用利回りは低下している。運用利回り低下の要因は、日銀が保有する国債の表面利回りの加重平均が低下してきたことと、日銀が国債を買い入れた際の額(取得原価)と額面の差(アモチゼーションコスト)が大きくなったことの二つである。0.25%ptの追加利上げが行われれば、当座預金に対する付利金利は0.5%となり、2023年度の長期国債の運用利回り(0.291%)を上回る水準となる。
◆仮に国債から得られる利息が、当座預金に対する利払い費用を下回ったとしても、即座に赤字となることはない。収益悪化を緩和する要因の一点目は、債券取引損失引当金の存在だ。二点目は、株式、ETF、J-REIT等の運用益である。潤沢な引当金と運用益等の収入があるため、利払い費増加による収益への悪化を和らげることが可能だろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
持分法適用関係にある上場会社への制度的対応
様々な類型が想定される状況で対応方法を検討
2026年11月06日
-
「金利のある世界」での財務レバレッジ再考
日米欧比較から探る日本企業の最適資本構成のあり方
2026年11月02日
-
一括取得型自己株式取得(ASR)入門
ASRに関する基本的な事項をQ&A形式で解説
2026年10月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

