2014年02月26日
サマリー
◆大企業のバランスシートに占める投資有価証券の割合が上昇している。上場企業のキャッシュ・フロー計算書を集計したところ、近年、投資有価証券の取得に伴う支出が高水準で推移していることが確認された。
◆投資有価証券は企業が政策的に保有する有価証券を指すが、これが増加している主因は、海外子会社・関連会社の設立(取得)や、海外企業との取引関係を強化するための政策投資とみられる。企業の海外進出の目的は従来“良質で安価な労働力の確保”が多かったが、近年は“現地(および近隣国)の需要を取り込むため”にシフトしている。
◆政策投資も含めて見れば2000年代を通じて大企業の投資は増加基調にある。内部留保やフリー・キャッシュ・フローを見る限り、投資拡大の余地は残されており、今後も海外を中心とした政策投資は続くだろう。2014年1月に施行された産業競争力強化法ではベンチャー投資の促進や事業再編の促進のための施策が盛り込まれており、国内に対する政策投資が増加する可能性もある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
収益機会を求め増加する日本企業の対外M&A
金融緩和も対外M&A増加の一因、FRBの出口戦略に注意
2017年12月12日
-
内部留保は何に使われているのか
M&Aなど海外向け投資が大幅増
2015年12月17日
-
フロー・ストックともに増加する内部留保
法人企業統計年次別調査(平成25年度)
2014年09月08日
-
企業の資金需要、長期低迷の中にも変化の兆し
需要増加のポイントは非製造業設備投資と対外直接投資
2012年04月03日
-
混乱しやすい内部留保に関する議論
2013年10月29日
-
企業は本当にお金を溜め込んでいるのか
おカネはどこから来てどこに行くのか —資金循環統計の読み方— 第6回
2013年11月20日
同じカテゴリの最新レポート
-
一括取得型自己株式取得(ASR)入門
ASRに関する基本的な事項をQ&A形式で解説
2026年10月16日
-
QT下で問われる銀行の国債買入れ余力
IRRBB規制上の余地はなお残るが、原資制約を考慮すると上限は143兆円
2026年10月13日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

