ウェルステック企業へと変貌を遂げる米国大手金融機関

~AI活用のオペレーティングモデルの進化~『大和総研調査季報』2026年春季号(Vol.62)掲載

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  • 金融調査部 主席研究員 内野 逸勢
  • 金融システム事業本部 竹内 正幸
  • フロンティア研究開発センター フェロー 坂本 博勝

サマリー

米国大手金融機関は、アセット・ウェルス・マネジメント(AWM)ビジネスにおいて、様々な生成AI企業との戦略的な提携のもと、ウェルステック企業へと変貌を遂げている。これらの企業は、全体のAWMビジネスモデルの将来的な進化を踏まえて、アクティビティチェーンごとに業務プロセスを分解し、さらに生成AIを5つのコア機能に区分して、時間的優先度とインパクトの度合いで判断して、ユースケースを作り上げている。これらの中には、コスト削減だけではなく付加価値を創出するためのユースケースがあり、将来を見据えた全体のオペレーションモデルの進化につながっている。その先にはエージェントAI活用の未来が見据えられており、顧客にとっても“正しい未来”である必要がある。これまでの米国のAWMビジネスモデルは、1)投資家保護規制強化によるFA(フィナンシャル・アドバイザー)能力の高度化、2)質の高い顧客データの蓄積による堅牢なデータベースの構築、3)グローバル大手AM会社の巨大化とコストパフォーマンスを伴うAM能力の高度化などにより、顧客にとって正常な進化を遂げてきたと言える。日本のAWM業界においても顧客にとっての米国のAWMビジネスのような正常な進化と正しい未来を期待したい。

大和総研調査季報 2026年春季号Vol.62

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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