2018年09月07日
サマリー
◆地域金融機関の市場は複数の都道府県域に及ぶだろうか。地域金融機関の主要顧客である中小企業の活動範囲は立地、業種や規模にもよるが都道府県域の範囲より狭い。預金取扱金融機関の最も重要な本質は預金を準備金とした資金移動ネットワークである。ユーザーの資金移動ニーズに合うように拠点網が構築される。だとすると、地域金融機関の市場も中小企業の活動範囲と同じく都道府県域より狭いということになろう。
◆そこで経済圏(都市雇用圏)別に地域金融機関の店舗数シェアを調査した。当初、都道府県で最大規模の地方銀行が経済圏別でもトップの地位を占めると思われたが、経済圏別にみると信用金庫が多かった。経済圏の規模が小さいほどそうしたケースが多かった。ネットワークは拠点網の密度が高いほど価値も高まる。比較的狭い経済圏に経営資源を集中することで存在意義を高める戦略がうかがえる。
◆経済圏の広域化に伴う金融再編はありえる。それでも、事業活動の持続可能性を考えれば健全な競争環境、具体的には代替可能な2番手が経済圏ごとに必要だ。ここで2番手とは、融資シェアだけでなくネットワークの規模つまり拠点数やスタッフ数で測られるシェアを含む。
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