2008年下半期ガバナンス回顧(3) ワークスAPが防衛策議案を撤回

同社議案の取り下げは、株主の眼が急速に厳しくなっている証左だろう。

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2009年01月13日

  • 藤島 裕三

サマリー

◆2008年9月22日、ワークスAPは定時株主総会に付議していた、防衛策に関わる2議案を撤回した。防衛策導入を諮る総会議案が取り下げられた例は極めて珍しい。

◆同社は防衛策の導入・変更・廃止を株主総会の決議事項とする定款変更を議案とした。近時の司法判断を踏まえて、防衛策の法的安定性を高める狙いがあったと思われる。

◆買収防衛策に対する株主の眼は、年々厳しくなってきている。2008年6月の株主総会シーズンにおいても、薄氷を踏むようなケースは少なくなかったのではないか。

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