ガバナンス改革と業績向上の相関性

~2007年JCGR調査報告の概要と分析~

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2008年02月29日

  • 藤島 裕三

サマリー

◆2007年12月1日、JCGR(日本コーポレートガバナンス研究所、若杉敬明理事長)は、東証一部上場会社を対象とするコーポレートガバナンス調査の報告を行った。

◆JCGRはアンケート調査に基づきコーポレートガバナンスの状態を指標化したJCG Indexを作成。企業業績や株式投資収益率などとの関連について分析している。

◆ 同報告によれば、JCGIndexが高い企業ほどROA・ROEがともに優れている。このことは企業業績に対するコーポレートガバナンス改革の有効性を示唆している。

◆株式投資収益率はITバブルの影響が残る期間のみ、逆相関となっている。また従業員数の伸びについては、コーポレートガバナンスが優れている企業の方が大幅である。

◆最もROAとの相関性が高いのは「取締役会の構成と機能」である。社外取締役の招聘など取締役会改革と企業業績の間には、一定の相関関係が存在すると推測される。

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