企業業績はガバナンスと相関するのか?

~2006年JCGR調査報告の概要と分析~

RSS

2007年03月30日

  • 藤島 裕三

サマリー

◆2006年12月1日、JCGR(日本コーポレートガバナンス研究所、若杉敬明理事長)は、東証一部上場会社を対象としたコーポレートガバナンス調査の報告を行った。

◆アンケート調査に基づきコーポレートガバナンスの状態を指標化したJCGIndexを作成企業業績や株式投資収益率などとの関連について分析している。

◆調査によれば、JCGIndexが高い企業ほどROAが優れているものの、ROEと株式投資収益率については逆の結果も出ている。従業員数の伸びにも解釈の余地がある。

◆カテゴリー別に見ると、ガバナンスそのものに対する取り組みを表す「企業目標と経営者の責任体制」と「取締役会の構成と機能」のスコアが、相対的に低くなっている。

◆最もROAとの相関性が高いのは「取締役会の構成と機能」である。狭義のガバナンス改革と企業業績の間には、一定の相関関係が存在することが推測される。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。