2025年03月12日
サマリー
◆2025年2月21日に金融商品取引法施行令および企業内容等の開示に関する内閣府令が改正され、2025年2月25日から適用が開始された。今般の改正は株式報酬に係る開示規制の見直しを受けたものである。
◆具体的な改正内容は、①有価証券届出書の提出に代えて、臨時報告書の提出をもって募集または売出しを行うことができる特例制度(臨報特例)について、譲渡制限付株式に係る譲渡制限期間を見直し、②臨報特例が適用される相手方の範囲を発行会社の完全子会社・完全孫会社以外の子会社の役職員にまで拡大、③事後交付型株式(RSU等)についても、臨報特例が適用されることを明確化するものである。
◆この改正により、要件を満たす場合について役職員への株式報酬に係る開示負担が軽減されることになる。ただし、株式報酬制度に係る課題は依然として存在する。令和元年改正会社法によって取締役への株式の無償交付は認められたが、取締役でない従業員や子会社の役職員について同様の手当てはされていない。株式報酬の実務的な負担を軽減する観点からも、今後行われる会社法改正に向けた議論において、従業員等への株式の無償交付についての議論にも注目が必要だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
資産運用タスクフォースの報告書
資産運用会社の高度化、アセットオーナー、運用対象の多様化など
2023年12月15日
-
会社法改正法、成立
2014年06月24日
-
各種株式報酬のインセンティブ等の比較
インセンティブや税務・会計上の扱いを考慮して導入することが重要
2016年11月21日
-
役員報酬プログラムの開示動向
TOPIX500採用会社の動向分析からみる今後の展望
2023年06月13日
同じカテゴリの最新レポート
-
ディスクロージャーワーキング・グループ報告の公表
有価証券届出書の提出免除基準の引き上げやセーフハーバー・ルールの拡大など
2026年01月08日
-
開示府令の改正案が公表(2026年から一部適用)
有価証券報告書のサステナビリティ情報、人的資本、総会前開示に関する改正案
2025年12月10日
-
フィンフルエンサーの規制と取締りに関する海外動向
国境を越えた規制協力、フィンフルエンサー向け教育や認証制度の必要性
2025年11月19日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日


