資産運用タスクフォースの報告書

資産運用会社の高度化、アセットオーナー、運用対象の多様化など

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サマリー

◆2023年12月12日、金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」・「資産運用に関するタスクフォース」が報告書をとりまとめ、公表した。これは、成長と分配の好循環の実現に向け、資産運用業の高度化やアセットオーナーの機能強化などを通じて、政府の進める資産運用立国を実現するために求められる取組みを提言するものである。

◆具体的には、①資産運用会社の高度化(大手金融グループにおける運用力向上やガバナンス改善・体制強化、プロダクトガバナンスに関する原則の策定、投資運用業のミドル・バックオフィス業務の委託等、日本版EMP(Emerging Managers Program)の実施、投資信託の一者計算の促進等)、②アセットオーナーに関する機能強化(顧客等の最善利益を確保する観点からの運用、DC加入者への運用商品の適切な選定・提案、情報提供の充実)、③スチュワードシップ活動の実質化(対話促進のための大量保有報告制度の見直し等)、④成長資金の供給と運用対象の多様化(VC向けのプリンシプルの策定、非上場株式を組み入れた投資信託等の活用促進、投資型クラウドファンディングの活性化、事後交付型株式報酬に係る開示規制の明確化、非上場有価証券のセカンダリー取引の活性化)、⑤家計の投資環境の改善(金融経済教育推進機構を中心とした金融経済教育の推進、累積投資契約のクレジットカード決済上限額の引上げ)が盛り込まれている。

◆法改正が必要な事項については、来年(2024年)の通常国会への法案提出が予想される。

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