サマリー
◆近年、コーポレートガバナンスの強化の流れの下、役員に対して株主と同じ目線で株価を向上させるインセンティブを与える株式報酬が注目されている。
◆主な株式報酬として、税制適格ストック・オプション、1円ストック・オプション、有償ストック・オプション、株式交付信託、譲渡制限付株式がある。これらのうち、税制適格ストック・オプションと有償ストック・オプションは、一般的に、株価が一定水準以上に上昇するよう企業価値を向上させるインセンティブが相対的に強力に働くが、株価が大きく下落している局面ではインセンティブは働きにくいという特徴がある。一方、1円ストック・オプション、株式交付信託、譲渡制限付株式は、一般的に、株価水準にかかわらず、株価が上昇するよう企業価値を向上させるインセンティブが働くという特徴がある。
◆また、これらの株式報酬は、役員に対する課税のタイミングや会社における損金算入の可否といった税務上の扱いや、費用計上の要否といった会計上の扱いが異なっている。株式報酬を導入する企業は、インセンティブの特徴や税務・会計上の扱いを踏まえ、自社のガバナンスにとって望ましい株式報酬を組み合わせて導入する必要がある。
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