気候関連開示の義務化見送り、英国でも

意見募集の結果を受け、当初案をComply or Explainに変更

RSS

サマリー

◆英国のFCA(金融行為規制機構)は、当初予定していた気候関連開示の義務化方針を見直し、すべてのサステナビリティ開示について「Comply or Explain(遵守または説明)」方式を採用した。背景には、中小企業へのコスト負担や英国市場の競争力低下への懸念がある。

◆もっとも、気候関連開示自体を撤廃するわけではなく、気候関連情報が投資家の意思決定にとって財務的に重要な情報(financially material information)である場合は開示が求められる。開示しない場合には、その理由の説明が必要となり、重要性(マテリアリティ)の有無は財務面を重視して判断することが明確化された。

◆米国では、SEC(証券取引委員会)がバイデン政権時の2024年に採択された気候関連開示規則の廃止に向けて動いており、さらに非財務情報開示の縮小も検討されている。英米ともに「開示拡大」から「有用性・重要性・費用対効果重視」へ政策の軸足を移しつつある。

◆一方、日本では気候関連開示の適用対象を段階的に拡大する方針が維持されている。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート

同じカテゴリの最新レポート