アメリカ大統領選とねじれ議会

政策の対立による「財政の崖」の妥協点を見出せるか

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2012年10月19日

  • 笠原 滝平

サマリー

◆2012年11月6日に大統領選挙、議会選挙があわせて行われる予定となっている。現職の民主党・オバマ大統領と共和党・ロムニー候補の支持率は拮抗。また、議会選挙も上院は拮抗、下院は共和党有利の見通しで、再びねじれ議会となる可能性が残っている。

◆そのため、中長期的な債務問題や短期的な「財政の崖」などのリスクは引き続き内在するだろう。ブッシュ減税の全面廃止などが生じた場合、個人消費を中心に米国経済を大きく下押しすることになる。

◆ただし、オバマ大統領、ロムニー候補の政策対立と「財政の崖」に挙げられる税制や医療保険改革などは共通する項目が多い。富裕層を除くブッシュ減税の扱いなど一部に対処方法が近いところがあり、選挙結果次第では、妥協点を探る展開となるだろう。

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