サマリー
◆景気下振れリスクが強まる:2016年に入り、世界的な金融市場の混乱が続いている。当社のメインシナリオでは、2016年の日本経済は、①アベノミクスによる好循環が継続すること、②米国向けを中心に輸出が徐々に持ち直すことなどから、緩やかに回復する見通しであるが、世界的な金融市場の混乱を受けた、景気下振れリスクには警戒が必要となろう。
◆日本経済のリスク要因:日本経済のリスク要因としては、①中国経済の下振れ、②米国の出口戦略に伴う新興国市場の動揺、③地政学的リスクを背景とする世界的な株安、④ユーロ圏経済の悪化、⑤財政規律喪失への懸念を背景とする将来的な「トリプル安(債券安・円安・株安)」の進行、の5点に留意が必要である。当社の中国に対する見方は「短期=楽観。中長期=悲観」である。中国経済を取り巻く状況を極めて単純化すれば、「1,000兆円以上の過剰融資」「400兆円以上の過剰資本ストック」に対して、中国政府が600兆~800兆円規模の財政資金で立ち向かう、という構図だ。中国経済の底割れは当面回避されるとみているが、中長期的なタイムスパンでは大規模な資本ストック調整が発生するリスクを警戒すべきであろう。
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