インバウンドに忍び寄る外部ショック

中国人旅行客減少下でも堅調だが、中東情勢緊迫化の影響に要注意

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2026年04月09日

サマリー

◆2025年秋から始まった中国政府による渡航自粛要請を受け、訪日中国人客数は低迷している。その落ち込み幅は2012年秋の尖閣諸島国有化時と同程度だ。他方、香港や台湾、北米、韓国からの訪日客数は堅調に推移しており、インバウンド全体が腰折れする状況には至っていない。

◆訪日客数が多い国・地域の外国旅行者数は概ね増加基調にある。日本を旅行先として選ぶ割合は、中国本土では自粛要請の影響で低下しているものの、韓国・台湾では高水準で安定しており、米国では上昇傾向にある。

◆先行きについて、中国本土からの訪日客数は、日中関係悪化が長期化して回復が想定以上に遅れる可能性がある。韓国からの訪日客数は、26年は伸び悩むものの、27年は増加に転じるとみられる。他方、台湾と米国からの訪日客数は26・27年ともに堅調な増加が見込まれる。ただし、中東情勢の緊迫化に伴う原油高や世界経済の減速が、訪日客数を下押しする可能性には注意が必要だ。

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