サマリー
◆2024年9月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は前月比▲1.3%と2カ月ぶりに減少した。複数の需要側統計を用いて補正した世帯消費動向指数(CTIミクロ)で見た実質消費は同+1.2%であった。供給側統計である商業動態統計では、CPIの財指数で実質化した小売販売額は同▲1.7%と2カ月ぶりに減少した一方、総消費動向指数(CTIマクロ)は同+0.1%と緩やかながら増加傾向にある。猛暑等の影響で衣料品など一部品目が落ち込むも、総じて見れば、9月の個人消費は前月から横ばい圏で推移したと判断される。
◆10月の個人消費は9月から横ばい圏で推移したとみられる。11月以降の個人消費は、家計の所得環境の改善などを受けて緩やかに持ち直すとみている。ただし、物価の上振れリスクには引き続き注意が必要だ。企業による価格転嫁が過度に進展し物価が上振れすれば、実質賃金が低下し、個人消費の回復を妨げる可能性がある。
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