2024年9月消費統計

猛暑等の影響で一部品目が落ち込むも総じて見れば前月から横ばい

RSS

2024年11月08日

サマリー

◆2024年9月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は前月比▲1.3%と2カ月ぶりに減少した。複数の需要側統計を用いて補正した世帯消費動向指数(CTIミクロ)で見た実質消費は同+1.2%であった。供給側統計である商業動態統計では、CPIの財指数で実質化した小売販売額は同▲1.7%と2カ月ぶりに減少した一方、総消費動向指数(CTIマクロ)は同+0.1%と緩やかながら増加傾向にある。猛暑等の影響で衣料品など一部品目が落ち込むも、総じて見れば、9月の個人消費は前月から横ばい圏で推移したと判断される。

◆10月の個人消費は9月から横ばい圏で推移したとみられる。11月以降の個人消費は、家計の所得環境の改善などを受けて緩やかに持ち直すとみている。ただし、物価の上振れリスクには引き続き注意が必要だ。企業による価格転嫁が過度に進展し物価が上振れすれば、実質賃金が低下し、個人消費の回復を妨げる可能性がある。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート

同じカテゴリの最新レポート