サマリー
◆2022年3月の完全失業率(季節調整値)は2.6%と2カ月連続で低下した。内訳を見ると、就業者数は増加に転じ、失業者数は2カ月連続で減少した。非労働力人口も減少したことから、3月の雇用環境は前月から改善したとみられる。
◆3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.22倍(前月差+0.01pt)と上昇した一方、新規求人倍率(同)は2.16倍(同▲0.05pt)と低下した。新規求人数・新規求職申込件数のいずれも増加しており、求職側の増加率が求人のそれを上回ったことが新規求人倍率を押し下げた。
◆先行きの雇用環境は、経済活動の正常化に伴って改善が続こう。ただし、大型連休をきっかけに新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加基調に転じ、対人接触型サービス業を中心に雇用環境を悪化させる可能性がある。また、資源高による企業収益の減少が雇用環境の改善を遅らせる可能性がある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年10月貿易統計
トランプ関税の悪影響が継続。今後は米中リスクにも警戒が必要
2025年11月21日
-
2025年10月全国消費者物価
サービス価格や耐久消費財価格の上昇が物価上昇率を押し上げ
2025年11月21日
-
中国の渡航自粛要請は日本の実質GDPを0.1~0.4%下押し
今後は対中輸出などへの波及に要注意
2025年11月21日

