サマリー
◆2021年8月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲2.4%と、市場予想に反して2カ月ぶりに減少した。内閣府は機械受注の基調判断を前月の「持ち直しの動きがみられる」から「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に引き下げた。
◆製造業からの受注額は前月比▲13.4%と5カ月ぶりに減少し、民需(船電除く)全体を押し下げた。業種別では電気機械やはん用・生産用機械、造船業などからの受注額が減少した。他方、非製造業(船電除く)からの受注額は同+7.1%と2カ月ぶりに増加し、卸売業・小売業や運輸業・郵便業、通信業などが押し上げた。外需は同▲14.7%と2カ月ぶりに減少した。
◆先行きの民需(船電除く)は当面は足踏みした後、緩やかな回復基調へと転じよう。製造業では米国や欧州向けの輸出の増加が支えとなり、とりわけ不足状態が続いている半導体関連の設備投資が押し上げるとみている。非製造業も経済正常化の流れを受け、運輸業・郵便業などが航空機や鉄道車両など先送りしていた投資を再開することで、徐々に持ち直すとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年3月雇用統計
失業率は上昇するも、求人倍率が上昇するなど雇用環境は悪くない
2025年05月02日
-
消費データブック(2025/5/2号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2025年05月02日
-
2025年1-3月期GDP(1次速報)予測 ~前期比年率+0.5%を予想
外需が下押しも内需は堅調/小幅ながら4四半期連続のプラス成長
2025年04月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
-
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
-
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日