サマリー
◆2020年10月の貿易統計によると、輸出金額は前年比▲0.2%とコンセンサス(同▲4.5%)を大きく上回り、前年比のマイナス幅が一段と縮小した。季節調整値で見ても、前月比+2.6%と5ヶ月連続で増加した。輸出金額は5月を底に回復基調にあり、20年3月の水準まで回復した。
◆輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比+5.0%と5ヶ月連続で増加した。地域別に見ると、米国向け(同+6.4%)、EU向け(同+10.4%)、アジア向け(同+6.7%)いずれも増加した。
◆先行きの輸出数量は回復基調が継続するとみている。ただし回復ペースは鈍化するだろう。11月に入り、欧州各国では新型コロナウイルスの感染再拡大に伴いロックダウンが実施されており、欧州向けの輸出が減少に転じることは避けられないだろう。他方、中国向けを含むアジア向けは堅調さを維持し、米国向けは緩やかな増加基調をたどるとみている。
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