新型コロナウイルス感染拡大はシェアリングエコノミーに逆風か

~オンラインによるシェアで接触回避も~

RSS

2020年04月15日

  • 経済調査部 市川 拓也

サマリー

◆新型コロナウイルスの感染拡大は世界のシェアリングエコノミーに逆風を吹き付けている。シェアリングエコノミーの代表格であるライドシェアの利用者による支出の減少がアメリカで見られるほか、もう一つの代表格である民泊も世界各都市で落ち込んでいる。

◆シェアリングエコノミーは他人の資産やスキルを用いるため、基本的には他人と資産や空間をシェアすることをベースとしている。このため、ウイルス感染が拡大している状況では、衛生面から「シェア」という特徴がマイナスに働く可能性がある。

◆しかし、新型コロナウイルスの拡大によって、すべてが逆風下に置かれているわけではない。シェアリングエコノミーにはインターネットで完結するものもある。オンラインを通じたシェアは、人が行っていた雑多な作業をAIやロボットがこなす今後の社会において、独立した個人がクリエイティブに働くことを可能にする一つのモデルとなり得よう。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート