サマリー
◆新型コロナウイルスの感染拡大は世界のシェアリングエコノミーに逆風を吹き付けている。シェアリングエコノミーの代表格であるライドシェアの利用者による支出の減少がアメリカで見られるほか、もう一つの代表格である民泊も世界各都市で落ち込んでいる。
◆シェアリングエコノミーは他人の資産やスキルを用いるため、基本的には他人と資産や空間をシェアすることをベースとしている。このため、ウイルス感染が拡大している状況では、衛生面から「シェア」という特徴がマイナスに働く可能性がある。
◆しかし、新型コロナウイルスの拡大によって、すべてが逆風下に置かれているわけではない。シェアリングエコノミーにはインターネットで完結するものもある。オンラインを通じたシェアは、人が行っていた雑多な作業をAIやロボットがこなす今後の社会において、独立した個人がクリエイティブに働くことを可能にする一つのモデルとなり得よう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
MaaS:移動のシェアで社会的課題を解決(前編)
~移動の利便性向上だけでなく、関連事業やまちづくりにも波及~
2020年02月10日
-
サーキュラーエコノミーとシェアリングエコノミー
~廃棄ゼロの経済活動ループにより変化するビジネス~
2019年11月26日
-
拡大するシェアオフィス市場と働き方改革
~企業にメリット、政府の政策実現の手段にも~
2019年10月23日
-
「食品ロス削減」で知っておくべきこと(前編)
~食品ロス削減推進法と食品ロス削減に向けた取り組み~
2019年09月17日
-
シェアハウス:シェアエコ時代における可能性
~民泊だけでない「住居のシェア」~
2019年07月22日
-
サブスクリプションとシェアリングエコノミー
「所有から利用へ」がもたらすビジネス再構築
2019年04月25日
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年9月全国消費者物価
政策要因でコアCPI上昇率拡大も物価の上昇基調には弱さが見られる
2025年10月24日
-
2025年9月貿易統計
トランプ関税の悪影響続くも、円安効果で輸出金額は5カ月ぶり増加
2025年10月22日
-
2025年8月機械受注
非製造業(船電除く)を中心に弱含み、政府は基調判断を下方修正
2025年10月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
-
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
-
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
-
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日

