MaaS:移動のシェアで社会的課題を解決(前編)

~移動の利便性向上だけでなく、関連事業やまちづくりにも波及~

RSS

2020年02月10日

  • 経済調査部 市川 拓也

サマリー

◆MaaS(Mobility as a Service)とは、通常、地点間の移動をインターネット上のプラットフォームを介して、マイカー以外の公共交通機関等の複数の移動手段を乗りつぐ統合的なサービスを指す。ただし、移動サービスの高度化など、現在では広い意味で捉えられている。

◆ヘルシンキ(フィンランド)ではWhimを導入したことで、公共交通機関の割合が導入前の48%から74%へ大きく増加する一方、マイカーによる移動が同40%から20%へ半減したことが実績として示されている。

◆MaaSによる移動の利便性向上は、観光地のホテルやレジャー施設、生活圏における移動の接続地点にある飲食店や小売業などにプラスの影響を与えるものと考えられる。高齢者等交通弱者の移動を支え、医療サービスへのアクセス改善にも役立ち、社会的課題の解決につながる可能性もある。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート