サマリー
◆3月の機械受注(船電除く民需)は前月比+3.8%と2ヶ月連続で増加した。内閣府が公表した4-6月期の見通しは前期比+15.7%と大幅増を見込んでいるが、これには5月から再燃した米中貿易摩擦の影響が含まれておらず、割り引いてみる必要がある。
◆受注額を業種別に見ると、製造業は前月比▲11.4%と2ヶ月ぶりに減少した。業種別に見ると、造船業、はん用・生産用機械などが全体を押し下げた。他方、非製造業(船電除く)は同+13.4%と3ヶ月ぶりに増加した。製造業に弱さが見られる中、非製造業は底堅く推移している。
◆外需は前月比+9.0%と2ヶ月連続で増加したが、18年秋以降、均すとほぼ横ばいで推移している。また、外需の4-6月期の見通しは前期比+1.1%となっている。
◆先行きの機械受注は、緩やかな減少基調が続くと予想する。世界経済の減速により製造業は減少基調をたどるが、相対的に輸出依存度の低い非製造業において人手不足に対応するための省人化投資などの底堅い需要が期待されるため、受注全体では緩やかな減少にとどまるとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年5月全国消費者物価
米価格の上昇が他の食料品や外食など関連品目の価格にも波及
2025年06月20日
-
2025年5月貿易統計
輸出数量は横ばい圏を維持も、円高効果等で輸出額は8カ月ぶりに減少
2025年06月18日
-
2025年4月機械受注
民需(船電除く)は減少し、コンセンサス通りの結果だった
2025年06月18日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
-
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日