2018年8月貿易統計

米国向けが反発したものの、EU、アジア向けが減少したことで輸出数量は横ばい

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2018年09月19日

  • 経済調査部 研究員 廣野 洋太
  • 小林 俊介

サマリー

◆2018年8月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+6.6%と前月(同+3.9%)からプラス幅が拡大、一方、輸入金額も同+15.4%と前月(同+14.6%)からプラス幅が拡大した。貿易収支は▲4,446億円と2ヶ月連続の赤字となった。

◆輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比+0.0%と横ばいだった。地域別では、米国向け(同+3.8%)で増加したが、EU向け(同▲0.6%)、アジア向け(同▲2.2%)は減少した。米国では、牽引役となっていた自動車が5~7月で減少していた一方、8月は反発した。他方、米国内の自動車販売は軟調で、輸出の水準についても2017年中ごろの高水準を下回っている。EUは、2017年中ごろから自動車輸出の減少を背景に増勢が頭打ちである。8月は電算機類の部分品が大きく減少したことが全体を押し下げた模様だ。アジアは、半導体等製造装置を中心とした伸びが2017年末ごろから鈍化している。足下では、プラスチックの減少が全体を押し下げた。

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