サマリー
◆2017年11月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比+5.7%と、市場コンセンサス(同▲1.4%)に反して2ヶ月連続で増加した。製造業が同▲0.2%と僅かながら減少した一方、非製造業(船舶・電力を除く)が同+9.8%と全体を牽引した。
◆11月の製造業は減少したものの、世界経済の回復に伴う輸出拡大を受けて、高水準の推移となっている。非製造業については、11月は増加したものの、均してみれば減少傾向にある。
◆設備投資の先行指標である機械受注は、一進一退の推移を見込んでいる。製造業では、世界経済の回復を背景とした輸出拡大を受けて、維持・補修に関する投資が期待されるものの、能力増強に対する投資意欲は高くなく、設備投資の本格化には稼働率の継続的な上昇が必要であろう。一方、非製造業では、増加する訪日外国人等に対応した交通・物流インフラ整備向けの投資が期待されるものの、住宅着工や公共投資の増勢は弱まっていることには留意が必要だ。
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