サマリー
◆10月の生産指数は前月比+0.5%となった。生産は増加したものの、出荷が同▲0.5%となった結果、在庫が同+3.1%と大きく増加した。製造工業生産予測調査で見ると、11月:同+2.8%、12月:同+3.5%となっている。
◆コンセンサス(前月比+1.8%)を大きく下回ったものの、11月・12月と増産を見込んでいることから、増産基調は今後も維持されよう。一方、10月において一部自動車メーカーが国内工場の生産・出荷を停止したことが、在庫の増加に寄与したとみられる。
◆2018年1月以降に関しては、非常に緩やかな増産を見込んでいる。資本財については、世界経済の回復を背景として、半導体製造装置等を中心とした輸出拡大が全体を牽引するだろう。一方、外需の下振れリスクには警戒が必要である。Fedの出口戦略に伴い米国の金利が急速に上昇する場合には、米国経済の下押し圧力になることに加えて、新興国市場からの資金流出を招く懸念がある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年10月貿易統計
トランプ関税の悪影響が継続。今後は米中リスクにも警戒が必要
2025年11月21日
-
2025年10月全国消費者物価
サービス価格や耐久消費財価格の上昇が物価上昇率を押し上げ
2025年11月21日
-
中国の渡航自粛要請は日本の実質GDPを0.1~0.4%下押し
今後は対中輸出などへの波及に要注意
2025年11月21日

