2017年9月貿易統計
単月では減少するも7-9月期の輸出数量は前期比+2.0%
2017年10月19日
サマリー
◆2017年9月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+14.1%(市場コンセンサス:同+15.0%)と前月(同+18.1%)からプラス幅が縮小した。米国向け輸出数量などが減少したことが要因である。9月の税関長公示レートは109.48円/ドルと、前年比で見ると7.5%の円安水準であった。
◆季節調整値で見た輸出金額は前月比▲0.3%と3ヶ月ぶり、輸出数量は同▲2.0%(季節調整値は大和総研による)と5ヶ月ぶりに減少した。輸出数量を地域別に見ると、米国向けが同▲1.6%、EU向けが同▲2.7%、アジア向けが同▲0.4%と揃って減少した。なお、7-9月期の輸出数量は前期比+2.0%となった。
◆先行きの輸出について、海外経済が底堅い成長を続けるなか、緩やかな増加基調をたどるとみている。ただし、外需に関しては下振れリスクに警戒が必要である。特に、米国ではFedが利上げを行うことが見込まれ、これに伴い、米国経済の減速や新興国市場からの資金流出を招く可能性がある。
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